アーミッシュからの手紙に読み取れる「助け合いの習慣」

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アーミッシュの友人から冬の便り

先日、オハイオに住むアーミッシュの友達から手紙を受け取りました。
私のこのサイトにもよく登場するデブラという女の子からの手紙です。”女の子”と言っても、結婚もしている、一児の母です。

昨年のクリスマスシーズンに私から手紙を書いていたので、それに対するお返事を書いてくれたようです。
アーミッシュはメールやLINE、Facebookなどをもちろん使いませんので、彼女との連絡はいつも手紙。
アメリカからはるばる海を越えてやってきたこの便箋と封筒を見ると、すごく、ワクワクします。
メールを受け取る感覚とは、やっぱり違いますよね。

手紙にはこんなことが書いてありました

・ちょうど私がデブラのところに遊びに行っていたときに検討していた家を購入したこと。
・引っ越してから1年がたったこと。
・家は気に入っているけど、色々と改修が必要で、たいへんなこと。(ねずみもいるんだとか!)
・デブラの子どものイヴァの成長が目覚ましく、もう走ったりしゃべったりしているとのこと。(私が訪問したときはハイハイしかできない赤ちゃんだったのに! )
・イヴァにトイレのトレーニングを始めようとしていること。
・デブラの妹のエレンが家に来て手伝いをしてくれること。
・エレンは、クッキーを焼いたり、イヴァをポニーに乗せてくれたりして面倒を見てくれること。
・今年の冬はたくさん裁縫をしたこと。旦那さん用のスボン3つ。旦那さんの姪っ子の服。(お母さんの負担を減らすため)自分とイヴァ用の服。クリスマスギフトとして、姪っ子のお人形さん用の服。
・明日はお母さんの手伝いをするために出かけること。
・私の次の訪問を楽しみにしてくれていること。

読んでいて気がついたのは、「help」という単語が多いこと。
子育てをするデブラのことを妹が助けてくれていたり、そのデブラ自身も旦那の妹を助けるために裁縫をしてあげたりしている。さらにデブラのお母さんを助けるための予定があるとのこと。

親類や兄弟、家族同士で助けたり、助けられたりしながら毎日過ごしている姿が手紙から読み取れました。

たとえば、誰かを助けるために家に訪問することって、日本であまりない習慣なので少し驚きます。
女性が出産するときに実家のお母さんが家に来て身の回りの世話をしてくれる、という習慣はよく聞きますが、それ以外ってどうなんでしょう?
少なくとも私は、「実家の母が週末忙しいので、手伝いに行く」ということをしたことありません。(ただの親不孝者!?)

デブラのように、毎日の生活の中で当たり前のように「誰々が助けに来てくれている」「誰々を助けに行く」というやりとりが行われるのは、新鮮に感じます。私たちの文化・習慣とは違うな、と。

アーミッシュコミュニティの相互扶助システム

家族・親類同士で助け合うという習慣は、デブラの家庭に限ったことではありません。アーミッシュコミュニティの一つの特徴として、相互扶助のシステムが発達している、ということはよく挙げられます。

↓この記事でも、アーミッシュのチームワークについてオハイオ州立大学の教授が語っています。
【TED翻訳】ビジネスマネージャー達が羨むアーミッシュのチームワーク

近所のアーミッシュが集まって、1日で納屋の建築を行うという「アーミッシュのバーンレイジング」も有名。
アーミッシュは社会保障に加入しないで、自分たちの独自の「保険システム」を持っている、というのも相互扶助の精神が背景にあるはずです。

多くのアーミッシュが参加するチャリティーイベントも誰かを助けることが目的に開催されていますし、ギャザーリングというアーミッシュ婦人たちが集まる女子会のようなイベントも家事の手伝いが目的。

「みんなが手伝ってくれるから、子育ても大丈夫」

アーミッシュは平均7人の子どもを持ちます。私たち日本人からしたらとんでもない数字ですよね。7人!
自分の仕事はどうするの? そんなに教育費払えない! 住む家がない! などなど、色々と問題が出てきますよね。なので、バースコントロールして子どもの数を制限するのは当たり前。私も当然だと思います。

だから、正直なところ7人も子ども持つなんて大変なのでは? という質問をデブラにしたことがあります。
答えは、「自分一人で育てるわけじゃないし。妹やお母さんが手伝ってくれるから、大丈夫だと思う」とのこと。

確かに、デブラには9人の兄弟姉妹がいて、一人目の子どもであるイヴァは、9人全員から可愛がられていました。中にはとっても面倒見のよい妹もいて、泣きじゃくるイヴァをあやすのはもちろん、おむつ替えまでできます。

たくさんの兄弟姉妹、親戚が助けてくれるからーー。そういう安心感があるので、子どもを持つことに抵抗を持たずにすむのですね。

家族に助けられながら子育てをするデブラを見て、「アーミッシュの相互扶助文化」をリアルに感じました。

もちろん、アーミッシュは私たちとは歴史的・宗教的・文化的な背景が違うので、そのまま真似できる習慣ではありません。
それでも、少子化という深刻な社会問題の解決策を模索する日本にとって、何かしらの学びがあるような気がしています。

兄弟、家族、親族、地域の人たちなどなど、近しい人たちと当たり前のように助け合えるような環境があったら、もしかしたら子育てに対する若い世代の不安も軽減されるのでは? などなど。ぼんやりと考えています。

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