アーミッシュのファブリックストア(布屋さん)

アーミッシュはお裁縫が得意

アーミッシュは自分たちが着るワンピースやズボンを自分たちで作ります。

だから、お母さん達はみんなお裁縫が得意。

アーミッシュキルトが綺麗で有名なのも、お裁縫が得意なアーミッシュの文化としては自然ですよね。

アーミッシュの家にはたいていソーイングルームかソーイングスペースがあって、家庭用のミシンやアイロン、裁縫道具が置いてあります。

↑ニューオーダーアーミッシュのお宅の裁縫室。仕切られた部屋ではなく、リビングに併設されたスペースであることが多いです。

お母さん達はここに頻繁に出入りして、家族の着るものを作り上げるのです。

で、当然ソーイング用の布地を買うための布屋さんが、コミュニティ内に点在しています。

アーミッシュの女性たちにとって、布屋さんは定期的に通うヘビロテスポット。私は、どんな布が売っていて、どんなふうに運営されているのか気になってたまりませんでした。

幸運なことに、アーミッシュのおばあちゃんが自宅の地下室で営んでいる布屋さんにお邪魔する機会に恵まれました。

小さくて分かりにくい看板。質素な店内。

布屋さんはアーミッシュおばあちゃんが住んでいる自宅の地下にありました。

お店の前に目立つ看板がないので、外から見たらまさかここがお店だとは想像できません。

地下に降りる外階段の横の木に、日本の表式くらいの大きさのプレートがくくりつけられていて、そこに「Fabric」と書いてありました。

分かりにくすぎる!!!

でも、アーミッシュの布屋さんはアーミッシュをお客さんとしていますから、大きく看板を出して目立たせる必要はないようです。

想定しているお客さんは近所の女性達なので、ほとんどお知り合い。

「私、布屋を始めたのよ」と告知しておけば、近所の人達が買いにきてくれる、というわけです。

アーミッシュが営むお店は、派手な看板を出しているところがあまりないのも同じ理由だと思います。

私みたいに外部から来た者にとっては、分かりにくさこのうえなく、見つけるのに一苦労なのですが…。

↑これは石鹸を売っているという看板。これでも目立つほう。

今、アーミッシュの間で流行っている生地

お店の中に入ると、布がところせましと並んでいます。

他の布屋と違うのは、布が全て柄なしというところ。
アーミッシュは柄のある服を着ませんから、布は無地のみなんです。

うっすらと柄のような線が見えますが、これくらいの布目は許容範囲。

こちらは、今、アーミッシュの女性の間で人気の生地とのこと。

なぜ人気かというと、伸び縮みする素材で着心地が良いから。

触ってみると、確かにまるでニットのような伸び。
家事や運動をするときもアーミッシュはこのドレスを着ますから、ストレッチがきく素材は人気なんだそうです。

こちらは教会用のエプロン。
アーミッシュワンピースのうえにかぶるように着ます。
真っ白素材にアイロンが効いていて、とってもフォーマルな印象になります。

 

 

 

 

布生地以外の売り物もあり


教会用エプロンの隣は靴下コーナー。

Amish Lady’s という名前の靴下が販売されているんですね。こちらも無地なので、アーミッシュのお客さんを想定して作られています。
アーミッシュ用の既製品を作る洋服メーカーがきっとあるんですね。どこにある工場が作っているのか、気になります。。。

アーミッシュのナチュラルレメディ?

靴下コーナーのうえには、ナチュラルレメディの薬が売っていました。
西洋ハーブをつかったサプリメントのようです。
こちらのブランド。
https://naturalhopeherbals.com/

私はこういう自然医療系に非常に興味があって、お店を運営するアーミッシュおばあちゃんと少し話し込みました。

おばあちゃん曰く、この薬は確かアーミッシュが作っていたかと思うよ、とのこと。

それは興味深い!と思い、あとからHPをチェックしてみましたが、それらしい記述はありません。
ペンシルヴァニア州のミラーズバーグに住むストルツファスさん家族が製造しているとのこと。この地域にはアーミッシュが多く住んでいるので、もしかしたら本当にアーミッシュが作っているのかも。次回ペンシルヴァニアに行くときは確認したい。

アーミッシュの子供用おもちゃ

店内には他にも子供用のおもちゃや文具が売っていました。
アーミッシュの子供用おもちゃのモチーフは、馬や犬などの動物のグッズばかりです。

日本のおもちゃは新幹線とかバス、アニメのキャラクターをモチーフにしているものが多いけど、ここにはありません。

アーミッシュはテレビを見ないから、人気のアニメキャラクターというのはないし、移動手段はバギーがメインなので、新幹線や飛行機などの乗り物にも縁が薄いです。

納屋にいる動物や農場で使う道具には子供のときから馴染みがあるので、おもちゃにもこういうものがモチーフになっていました。

子供のおもちゃにさえも、アーミッシュらしい生活が垣間見れて興味深かったです。

布屋のアルバイトの時給は900円超え!

ちょっと、というか、かなりふくよかなこのアーミッシュの女の子は、おばあちゃんのお手伝いをしてお小遣いを稼いでいます。

おばあちゃんの話によると、自給は8ドルとのこと。日本円で900円越えていますね。かなり割のよいアルバイトかと。

自分用のアーミッシュワンピースを作るつもりで、明るいピンクの生地を購入してお店をあとにしました。

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