アーミッシュはどんな職業についている?
典型的なアーミッシュの仕事
車も運転せず、電気やコンピューターに頼らない生活をおくるアーミッシュですが、「いったいどんな仕事をして現金収入を得ているの?」という疑問は当然出てくると思います。
何年も前までは、アーミッシュの男性といえば農夫。アーミッシュの女性といえば主婦。
というのが普通でした。
男性は農場を持ち、作物をつくり売る、という一般的な農業です。
女性は家で子供たちや馬の面倒をみて、夏には畑仕事をして食糧を保管し、冬には家族の服を縫う。
ときには作物を売りにマーケットに出かけることも。
これが典型的なアーミッシュ夫婦の仕事でした。
土地の高騰で農業がしたくてもできないアーミッシュ
現在、アーミッシュはアメリカとカナダに30万人が住んでいます。
アーミッシュの人口は20年ごとに2倍になりますから、爆発的なスピードで人口が増え続けているのです。
そんなわけで、アーミッシュが農業を営むために土地のニーズも高く、価格が高騰している状況。
農業を仕事とすることをよしとするアーミッシュですが、今はそう簡単に土地を得ることができません。
そこでどんな職業についているかというと、代表的なのが建設・建築関係の仕事です。
大工になったり、製材所や建設現場で働いたり。
次に多いのは、クラフト業。
つまり、家具や倉庫小屋や小物など、一般的な家でつかう物を作って売るという仕事。
アーミッシュが作る物はアメリカ人に人気
アーミッシュの家具や農機具は、アメリカ社会では少し有名です。
シンプルなデザインで丈夫、そして長持ちするという定評があり、アーミッシュ家具は一種のブランドのような説得力があるのです。
私が泊まったB&B(ベッドアンドブレックファストというアメリカ版の民宿のようなもの)で、とてもベッドの寝心地が良かったのですが、宿主は「アーミッシュが作ったベッドだからね」と説明していました。
また、アーミッシュのいない西海岸のシアトルでは今、アーバンファームという都会で畑を持つ運動が興っています。
このアーバンファームを試みるために、わざわざインターネットを通してアーミッシュの農具を買っていた人もいました。
シンプルで丈夫だから重宝するため、わざわざ取り寄せているとのこと。
アーミッシュのものづくりの腕がアメリカ人に信頼されているというのがよく分かりました。
日本でいう、伝統工芸の職人のような存在なのでしょうか。
アーミッシュが作った物=質が良い というイメージがアメリカ人の中にあるんですね。
結婚前の女の子の仕事
アーミッシュの女性はというと、基本的には昔と変わりません。
結婚して子供を持って主婦をしながら家のビジネスを手伝う、というケース。
では、結婚をする前はどんな仕事に就いているのか。
近くのレストランでウェイトレスをするアーミッシュの女の子はとても多いです。
レストランだけでなく、地元の食堂やお土産物屋の店員だったり、本屋やパン屋のレジ係も。
ファーマーズマーケットで働いている女の子もよく見かけました。
私のアーミッシュ友達の女の子は20歳で子供を産んだため今は主婦ですが、結婚前は裁縫工場で旗を縫う仕事をしていたとのこと。
アーミッシュの仕事も昔と比べると、だいぶ幅広くなってきているのが現状です。
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